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農家の法人化はいつが最適?メリット・デメリットとベストなタイミングを解説!

繁原大樹
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この記事でわかること
  • 農業法人とは
  • 農家の法人化のメリット・デメリット
  • 農業法人化に適したタイミング
  • 法人化の手続きと流れ
  •  法人化すべきか?判断のポイント

日本の農業は、家族経営が主流ですが、近年は法人化する農家が増えてきています。

事業が成長してくると法人化を検討する農家もいると思います。

法人化することで、経営の安定や資金調達のしやすさなど多くのメリットがありますが、一方で手続きやコストなどのデメリットも考慮する必要があります。

「農業の法人化にはどんなメリットがあるのか?」「デメリットやリスクは?」「どのタイミングで法人化すべきなのか?」

この記事では、農家が法人化するメリット・デメリット、最適なタイミング、法人化の流れについて詳しく解説します。農業の経営をより発展させたいと考えている方は、ぜひ参考にしてください。

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1. 農業法人化とは?

農業法人とは

農業法人とは、個人経営の農家が法人格を持つ形態のことを指します。

法人化することで、企業と同じように組織的な経営が可能になり、農業の規模拡大や安定した経営を目指すことができます。

農業法人は、会社法に基づく株式会社や合同会社などの会社法人と、農業協同組合法に基づく農事組合法人の2つに分けられます。

農事組合法人は複数の農家が共同で作業したり、販売したりする際に設立されることがあります。

法人化の目的や経営スタイルによって、適した形態を選択することが重要です。

2. 農業法人化のメリット

農業を法人化することで、さまざまなメリットを得ることができます。

ここでは、特に重要なポイントを紹介します。

2-1. 経営の安定化と信用力の向上

法人化すると、経営が組織化され、個人経営よりも安定した運営が可能になります。

特に、法人名義で取引ができるため、金融機関や取引先からの信用が向上し、ビジネスの拡大がしやすくなります。

2-2. 節税効果と資金調達のしやすさ

個人農家では所得税が累進課税方式(所得が高いほど税率が高くなる)ですが、法人化することで法人税が適用され、税負担が軽減される場合があります。

また、法人化すると銀行からの融資や助成金の受給がしやすくなるため、事業拡大に必要な資金を確保しやすくなります。

農協出荷でひたすらに規模拡大するのであれば農協から借り入れをすることが可能かもしれませんが、観光や飲食など多角的な経営を考える場合は他の金融機関からの融資も検討するので法人化はメリットになり得ます。

近年の助成金は法人であることが条件であることも多いです。

2-3. 事業承継の円滑化

個人経営の場合、後継者へ事業を引き継ぐ際に税金や手続きが複雑になります。

しかし、法人化しておくことで、株式の譲渡によって比較的スムーズに事業承継が可能になります。

特に家族内に後継者がおらず第三者への承継となる場合はより法人であるメリットは大きいでしょう。

2-4. 雇用の拡大と人材確保

法人化すると、従業員を雇用しやすくなり、社会保険への加入も可能になります。

これにより、優秀な人材を確保しやすくなり、農業の効率化や生産性の向上につながります。

近年は農業に興味をもった若者が農業法人で雇用就農するケースも多いです。

社会保険への加入は必須条件になると思います。

このように、法人化には多くのメリットがありますが、デメリットも存在します。

次の章では、法人化のデメリットについて詳しく解説します。

3. 農業法人化のデメリット

農業法人化には多くのメリットがありますが、デメリットやリスクも無視できません。

ここでは、法人化の主なデメリットについて詳しく解説します。

3-1. 設立や運営にかかるコスト

法人化には、設立時の登記手続き費用などのコストがかかります。

特に、株式会社として設立する場合は、資本金の用意も必要です。

また、法人を維持するためには、毎年の会計処理や決算報告、法人税の支払いなどが求められます。

加えて、社会保険への加入義務が発生するため、人件費の負担が増える点にも注意が必要です。

個人経営時に比べると、維持コストが高くなるため、長期的な資金計画を立てることが重要になります。

3-2. 会計・税務管理の負担増加

法人化すると、税務申告や会計処理がより複雑になります。

個人経営では確定申告で済むところを、法人化後は決算書の作成や法人税の申告が必要になります。

これには会計知識が求められ、税理士や会計士に依頼するケースも多いため、その分の費用負担も発生します。

また、法人は「法人住民税(均等割)」の支払い義務があり、たとえ赤字でも一定額の税負担がかかる点もデメリットと言えます。

4. 農業法人化に適したタイミング

法人化の適切なタイミングは、経営状況や将来の目標によって異なります。

以下のような状況に当てはまる場合、法人化を検討するべきです。

4-1. 売上が一定額を超えたとき

個人農家の所得税は累進課税方式のため、所得が高くなると税負担が増加します。

法人化すると法人税の適用を受けるため、所得がおよそ800万円を超えた段階で法人化を検討することで、税負担を軽減できる可能性があります。

また、法人化することで経費として計上できる項目が増え、節税効果が期待できます。

特に、出張や施設の建設など、設備投資が多い農家にとっては、法人化が有利に働くことが多いです。

4-2. 後継者への事業承継を考え始めたとき

個人経営の農家では、事業承継時に相続税の問題が発生することがあります。

しかし、法人化しておくことで、株式の譲渡という形で事業を引き継ぐことができ、相続税の負担を軽減することが可能になります。

特に、家族内に後継者がいない場合や、第三者へ事業を引き継ぐ予定がある場合は、法人化することでスムーズな承継が可能になります。

4-3. 従業員を雇用し、経営を拡大するとき

法人化すると、従業員の社会保険加入が義務付けられるため、安定した雇用環境を提供できるようになります。

これにより、長期的に働いてくれる優秀な人材を確保しやすくなり、経営の安定にもつながります。

優秀な人材を確保するには法人化は必須条件と言えるでしょう。

4-4. 農業補助金や助成金を活用したいとき

近年、自治体や国が提供する農業関連の補助金や助成金の多くは、法人格を持つことが条件になっています。

法人化することで、これらの支援を受けやすくなり、資金調達の幅が広がります。

例えば、新規設備の導入や農地の拡張、スマート農業の導入、農福連携など、補助金を活用することで事業拡大のチャンスをつかむことができます。

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5. 法人化の手続きと流れ

農業法人を設立するには、いくつかの手続きと法的要件をクリアする必要があります。ここでは、基本的な流れを解説します。

5-2. 必要手続きと書類

決める事

  • 会社形態
  • 商号(会社名)
  • 事業目的
  • 本店所在地
  • 資本金
  • 会社設立日
  • 会計年度
  • 役員や株主の構成
  • 資産の引き継ぎ
  • 商号(会社名)
  • 事業目的
  • 本店所在地
  • 資本金
  • 会社設立日
  • 会計年度
  • 役員や株主の構成
  • 資産の引き継ぎ

必要な書類

  1. 登記申請書
  2. 登録免許税納付用台紙
  3. 定款
  4. 発起人の決定書
  5. 設立時取締役の就任承諾書
  6. 設立時代表取締役の就任承諾書
  7. 設立時取締役の印鑑証明書
  8. 資本金の払込みがあったことを証する書面
  9. 印鑑届出書
  10. 「登記すべき事項」を記載した書面又は保存したCD-R

また、農業法人として認可を受けるために、農業委員会や地方自治体への届出も必要になることがあります。

わかるようにたくさんの手続きと書類があります。

個人のみで確実に行うのは難しいでしょう。

農業の法人化に詳しい専門家に依頼しましょう。

5-3. 設立にかかる費用と期間

法人化にかかる費用は、

  • 株式会社:最低でも20万円以上(登録免許税・定款認証など)
  • 合同会社:10万円程度
  • 農事組合法人:設立内容によるが10万円前後

設立期間は、書類準備から登記完了まで約1~2か月かかることが一般的です。

6. 法人化すべきか?判断のポイント

法人化が自分の農業経営に適しているかどうかを判断するために、以下のポイントを考慮しましょう。

6-1. 収益と税負担のバランス

売上が増加し、所得が800万を超えたら検討しましょう。

6-2. 事業規模の拡大

新たな設備投資や、農産物の加工・販売などを計画している場合、法人化することで外部資金調達がしやすくなります。

特に他分野への多角経営を考えている場合。

6-3. 従業員の雇用と労務管理

従業員を正規に雇用したい場合や優秀な人材を集めたい場合。

6-4. 事業承継のしやすさ

法人化しておくことで、後継者に株式を譲渡する形でスムーズな事業承継が可能になります。

特に、家族以外の第三者に事業を引き継ぎたい場合は、法人化が有効な手段になります。

7. よくある質問(FAQ)

Q1. 法人化すると税金はどれくらい変わる?

所得金額によるので一概に言えません。

法人化すると、個人の所得税(累進課税)ではなく法人税が適用されます。

所得額によっては法人税率の方が低くなるため、節税につながる場合があります。

ただし、法人住民税(均等割)が毎年かかるため、利益が少ない場合は税負担が増えることもあります。

Q2. 法人化すると補助金は受けやすくなる?

近年多くの補助金や助成金は法人向けに設計されているため、法人化することで資金調達の選択肢が増えます。

Q3. 法人化すると農地の取得や管理に影響はある?

法人化すると、農地を法人名義で所有・管理することになりますが、農業に従事している者がいれば特段問題はないです。

8. まとめ

農業法人化は、経営の安定や信用力向上、資金調達のしやすさなど、多くのメリットをもたらします。

しかし、その一方で、設立や運営のコスト増加、会計・税務の負担増、経営責任の変化といったデメリットも考慮する必要があります。

法人化を検討する際には、以下のポイントをしっかりと見極めましょう。

  • 売上が一定額を超えているか?
    • 所得が800万円を超えると法人化のメリットが出る場合がある。
  • 事業規模の拡大を考えているか?
    • 多角化経営や大規模投資を計画しているなら、法人化が有利。
  • 従業員を雇用したいか?
    • 正規雇用の増加や優秀な人材確保には法人化が必須。
  • 事業承継の準備が必要か?
    • 第三者にもスムーズな承継が可能。
  • 補助金や助成金を活用したいか?
    • 法人向けの補助金が増えており、資金調達の幅が広がる。

また、法人化には法的手続きや税務管理の知識が必要なため、税理士や行政書士など専門家に相談しながら進めるのが賢明です。

最終的には、自身の農業経営の方向性やビジョンに合った選択をすることが重要です。

法人化が自分の経営にとって本当に必要かどうかを慎重に判断し、計画的に進めていきましょう。

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