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柿農家という生き方。守り、続けながら変えていく。【次郎柿のしげはら農園】

繁原大樹
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しげはら
しげはら

皆さん、こんにちは!

次郎柿のしげはら農園、繁原大樹です。

このブログを始めたきっかけとして地域の頑張っている農家さんを紹介したいという思いもあります。

しげはら農園のある愛知県豊橋市、また東三河(愛知県の右1/3ぐらいの地域)にはたくさんの優秀な農家さんがいます。

SNSで発信していない農家さんの魅力も伝えていけたらと思っています。

タイトルが柿農家という生き方なので色んな農家さんが1年間どんなサイクルで生活しているのかみたいな話も書いていけたらと思っています。

第一回なのでまずはしげはら農園の紹介からいきたいと思います。

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豊橋産次郎柿の柿専門農家

しげはら農園では僕、妻、両親と期間パートさんで次郎柿のみを栽培する柿専門農家です。

豊橋市は農業産出額が全国でも10位以内に入るほど盛んな地域で、次郎柿日本一の産地でもあります。柿農家は300軒以上います。

しかし豊橋の柿農家の後継者不足は深刻で30代農家は数えるほどしかいません。

しげはら農園は専業の柿農家では最も若手です。

販売先は農協メインですが、直接卸売市場に持っていったり、ネット販売、八百屋さんでも販売してもらっています。

柿農家の一年間の仕事

柿農家は秋だけ忙しいと思われますがもちろん一年間いろいろな仕事があります。

12~2月 剪定作業

果樹農家の冬の仕事と言えば剪定(せんてい)作業です。

一年間伸びた枝を切りながら整理していきます。

風通し、日当たりが良く作業しやすい木の形になるように電動のハサミ、のこぎり、チェーンソーで切っていきます。

柿栽培の中でも収穫量、品質に大きく影響する作業です。

3月 肥料散布作業

暖かくなり柿の芽が出てくる前に1年間柿が成長するのに必要な肥料を散布します。

化学肥料と有機肥料(堆肥)を組み合わせながら栽培しています。

果樹は肥料が多すぎても着色や味が悪くなるので畑によって量を調整しながら散布します。

4月~ 草刈作業、消毒作業

春になり暖かくなると草も伸び、虫、病気との戦いになります。

草刈作業、消毒作業は柿栽培の中でも数少ない機械作業になります。

乗用草刈機です。ゴーカートのように畑を走り回ると草が刈れる機械です。

こちらはSSと言われる農薬散布機です。大きなタンクに水を入れ農薬を希釈して霧状に散布できます。均等に撒くことが出来る機械で柿栽培には欠かせません。

この作業は定期的に収穫まで続きます。

5月~ 摘蕾、摘花、摘果

柿は5月ごろから蕾が見え、5月中旬に花が咲き、小さな実になっていきます。

各生育段階で数を間引きしていきます。1つの柿を大きく、おいしい物にするため数を減らします。

この作業はすべて手作業になりますが柿栽培で最も時間を使う作業です。

秋の次に5、6月が忙しい時期になります。

10月、11月 収穫、出荷作業

ようやく収穫できます。

次郎柿の収穫は10月中旬から11月下旬。わずか1ヵ月の勝負です。

一年間こんなサイクルで回っています。

10、11月が一番忙しく次に5月、6月。3月は一番余裕がある時期で旅行なんかも行きやすいです。

しげはら農園の取り組み

しげはら農園では次郎柿を栽培して販売する他にもいろいろな取り組みをしていますので紹介していきます。

小中学校への出前授業

市内、市外の小中学校に柿農家の授業をしに行っています。

座学で柿農家の仕事やしげはら農園の取り組みを話したりしています。

地元の小学校では実際に柿畑でかきの栽培をしています。

詳しくは別の記事にも書いています。

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将来、授業した子から柿農家になりたい子が出てきてほしいと思っています。

塗り絵段ボール

柿を贈る箱を塗り絵の出来るものにしています。子供が塗り絵した箱をおじいちゃん、おばあちゃんに贈るのが最高です。

塗り絵イベントも開催しています。

なんで塗り絵段ボールを始めてかなどはこちらの記事をお願いします。

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剪定枝有効活用プロジェクト

上の柿農家の作業であった冬の剪定作業。

毎年たくさんの枝が出ます。この枝を有効活用できないかといろいろ試験しています。

粉砕しておがくずにしてきのこ栽培の原料に出来ないか、炭にして肥料に出来ないかなど企業と協力しながら試験しています。

将来、地域の柿農家が柿と枝で収益をあげられるようになったら面白いと思っています。

加工品の開発、販売

1年中次郎柿を楽しんでもらえるように加工品も開発、販売しています。

委託にてドライフルーツとジャムを販売してきました。今年また加工品を1度見直して開発していきたいと思っています。

アグリテック試験

農業分野での新しい技術をアグリテックと呼びます。

畑の中を自動走行できるAIロボットの試験や作業を管理するアプリを導入したりしています。

ロボット等はまだ実際に導入まで至っていませんが企業の試験に協力して柿栽培にマッチした機械を開発したいです。

柿畑で柿渋染め体験

お客さんに柿畑に足を運んでもらう取り組みとして柿畑で柿渋染めの体験イベントを開催しました。

次郎柿ではなく渋柿の渋を使った染物です。

それぞれ持ち寄ったものを染めて畑で乾かしました。

柿をもっと身近に感じてもらうために今後も柿畑でのイベントを開催していきたいです。

ざっとこんな感じで柿の栽培、販売以外にもいろいろな活動をしています。

課題と今後取り組み

今後の課題として今しげはら農園がある町内ではスマートインターが開発工事されていて今後大規模な産業開発(企業誘致)が行われる計画があります。

これによって農地が大幅に減る可能性があります。

しげはら農園の柿畑が減ることもありますし、産地として収穫量を確保できなくなる事も考えられます。

ただ柿を作っていくだけでなく広い視点で経営を考えていく必要があります。

このブログもそんな事もあって書いていたりします。

開発に関してはこちらの記事に詳しく書いています

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今後他の農家さんの紹介もしていきたいのでぜひ取材させてくれる農家さんは連絡ください。

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プロフィール
繁原大樹
繁原大樹
次郎柿の しげはら農園
愛知県豊橋市の次郎柿農家。 次郎柿の生産・販売だけでなく 加工品の開発・販売、アグリテックの試験、小中学校への出前授業、農福連携、剪定枝の有効活用、柿畑での柿渋染めワークショップなど様々な活動をしています。農家の現場目線の記事を執筆しています。
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